●塩船観音寺(しおふねかんのんじ)
塩船観音寺は真言宗醍醐派の別格本山で、645〜650年頃に若狭の国の八百比丘尼が紫金の千手観音像を安置したのが始まりとされ、後に周囲の地形が船の形に似ているところから、奈良時代の高僧、行基によって塩船と名付けられたそうです。

<住所>
東京都青梅市塩船194
<アクセス>
JR青梅線の河辺駅からバスで塩船観音入口を下車し徒歩約10分。他、JR河辺駅から徒歩だと30分(約2.5km)程度かかります。

拝観自由ですが4月中旬〜5月中旬に開催される「つつじ祭り」においては入山料がかかります。
重要文化財にも指定されている仁王門です。両脇には立派な仁王像も拝むことができます。
仁王門の先には同じく国の重要文化財に指定されている阿弥陀堂があります。トップの写真の本堂(重文)、仁王門、阿弥陀堂は共に室町時代に建てられたものとなっています。
何気に境内は広かったりします。
さらに先に進むと両脇には塩船観音の夫婦杉と呼ばれる大杉があります。この大杉は都内でも有数の巨木とされています。
他にも市指定有形文化財の薬師堂とか青石塔婆、銅鐘(鐘楼)などのミニスポットもありますが、省略して気になるあの観音様を目指します。
ちょっと上りが苦しいんですけどね・・・
いました観音様(塩船平和観音立像)。
ここから見ると、つつじの木々が物凄い本数植えられているのがよく分かります。つつじの花が咲く5月頃は綺麗なんでしょうね。
訪問時は秋でしたが、あちらこちらでポツポツと咲いている季節外れのつつじを見ることもできました。

●伝通院(傳通院:でんづういん)
正式名称を無量山傳通院寿経寺(むりょうざんでんづういんじゅきょうじ)とする傳通院(伝通院:でんづういん)。徳川家康の生母、於大(おだい)の方の墓があることで知られる浄土宗のお寺です。

<住所>
東京都文京区小石川3-14-6
<アクセス>
東京メトロ丸ノ内線、もしくは南北線の後楽園駅より徒歩10分程度。JR総武線の水道橋駅からは徒歩約20分です。
1609年に創建された当寺ですが、残念ながら空襲によって当時の諸堂は現存していません。トップの本堂は昭和63年、左写真の立派な山門は平成24年に建立されたものです。
山門前に処静院跡の石柱がありました。伝通院塔頭の処静院前に建っていたものらしいです。処静院では1863年、幕末の治安維持を目的とした、浪士隊の結成大会が行われたこともあるそうです。
浪越徳治郎。その名を知る人はもう少ないであろう。何故か境内には指塚なるものがありました。
こちらが徳川家康の母である於大の墓。当寺は、もとは無量山寿経寺という名前でしたが、於大の方が伏見城で逝去し、その法名を傳通院殿と号し、この寿経寺を菩提寺としたことから傳通院とよばれるようになりました。また、徳川家康は当初、徳川家の菩提寺でもある増上寺に埋葬するつもりでしたが、増上寺開山の聖聡上人の師である了譽が、庵を開いた故地に埋葬すべきとの助言で伝通院を開くことになったそうです。
伝通院には2代将軍徳川秀忠の娘、千姫をはじめ、将軍家の子女、側室などが多く眠っています。写真は豊臣秀頼や本多忠刻の正室として知られる千姫(せんひめ)の墓。
こちらは3代将軍、徳川家光の正室であった孝子の墓。墓地には他、お夏の方、初姫、剣豪の清河八郎や、水戸黄門様(徳川光圀)に殺されてしまった藤井徳昭や浪越さんも眠っています。

●善養寺(ぜんようじ)
室町時代、京都の醍醐山の頼澄法印が霊夢のお告げによって小岩の地を訪れ、堂宇を建立したのがはじまりとされる善養寺。ここの見所はなんといっても、繁茂面積が日本一の影向(ようごう)のマツです。影向は神仏が姿をあらわすという意味だそうで、この松は天然記念物にも指定され、推定樹齢は600年以上もあるそうです。

<住所>
東京都江戸川区東小岩2-24-2
<アクセス>
JR小岩駅から徒歩約20分です。バスでは江戸川病院前を下車、徒歩3分程度です。
立派な仁王門もあったりします。境内には他にも不動門と呼ばれる出入口もあります。
こちらが日本一の影向のマツ。日本一だけあって迫力が違いますな。なんか果樹園みたい(笑)
現在は日本一ですが、かつては香川県の「岡野マツ」と日本一を争っていたそうです。そこで、大相撲で最高位を持つ立行司の木村庄之助が仲裁に入り、双方引き分けと判定し、影向のマツは東の横綱と呼ばれるようになりました。現在では岡野マツか枯れてしまい、影向のマツの一人横綱となっています。
影向のマツの全体像です。幹を支えるための支柱が82本もあるのだそうです。
写真はトップのものと同じく本堂で、善養寺は1648年には徳川家から寺領十石の御朱印を受けた名刹です。
撫で撫でできる、おびんずる様もいらっしゃいました。
新四国遍路道もあります。ここで四国の八十八ヶ所の霊場をまわったとすることができるズルイ場所です。
土俵の土でつくった横綱山からの景色です。松の上のほうが見えます。これといった感動もありませんが、広い松の下を歩くと、上から見た景色がどうなっているのか気になるもんです。

●新小岩香取神社(しんこいわかとりじんじゃ)
旧西小松川村の鎮守として、下総国の香取大神宮より経津主大神の分霊を祀った新小岩香取神社。当時はすぐそばに海があり、神社の森を船路の目安としていたことから間々井神社とも称されていたそうです。1719年、八代将軍吉宗が鷹狩りをするときの食事場所として当社が選ばれますが、これといって差し出すものもなかった折、餅のすまし汁に青菜を少々、彩としてあしらって出したのが喜ばれ、この菜を『小松菜』と命名したそうです。
<住所>
東京都江戸川区中央4-5-23

<アクセス>
JR新小岩駅南口から徒歩約10分です。境内自由です。駅から歩く場合は、車の走る大通りではなく、新小岩ルミエール商店街を通り抜けるほうが楽しいです。
神社のすぐ隣にある小松菜屋敷。八代将軍徳川吉宗は、鷹狩軍と異名のあるほど鷹狩りを好み、湿地帯が多く好狩場であった葛西領の、特に現在の江戸川区には76回も訪れているそうです。将軍は食事の際、冬菜の香味を大変喜ばれたそうで、未だにこの菜の名前が無かったことから、小松川の里の菜ゆえに「小松菜」と命名されたと伝わります。以来、鷹狩りの際にはいつもお土産として地元の村から小松菜が献上されたそうです。
近くには子供の水遊びもできる小松川境川親水公園があります。散歩コースとしても最適で距離は4km近くもあるそうです。川にはザリガニが恐ろしいほどの数、棲息してました。

●地下鉄博物館
その名の通り地下鉄の博物館で、地下鉄の歴史から最新技術までの紹介の他、東京の地下を網の目のように走る地下鉄についても学ぶことが出来ます。 『みて・ふれて・動かして』学習できる参加型ミュージアムのコンセプトから、大人だけでなく、子供も楽しく見学できます。

<住所>
東京都江戸川区東葛西6-3-1
<入館料>
210円。10:00〜17:00 年末年始、月曜日休館。

<アクセス>
東京メトロ東西線の葛西駅を下車すぐ。東西線の快速列車は停車しない駅なので注意です。新宿駅、東京駅からは丸の内線で大手町経由で行かれるのが運賃的にはお得となります。
手前の赤い車両は、戦後に初めて走った丸の内線300型の第1号車で、池袋〜御茶ノ水間を走ったそうです。
こちらの黄色い車両は日本初(東洋初)の地下鉄が浅草〜上野間に開通したときに使用された第1号車(銀座線1001号車)。
黄色の車両が置かれているとこには、上野駅のプラットホームが再現ではなく、一部を移設し復元したものが設置されてます。
電車の中にも入れます。東京の地下鉄の歴史は、昭和2年12月30日に日本最初の地下鉄が上野〜浅草間(2.2km)に開通しました。その後、戦争などによって長く中断していた地下鉄建設ですが、昭和29年1月20日の丸の内線池袋〜御茶ノ水間(6.4km)の開業を皮切りに、東京の地下鉄は驚異的に発展したそうです。
昭和2年に東洋唯一の地下鉄道の開通とあって、3分間隔で発車する電車は超満員であったそうです。混雑緩和として設置されたのがこのターンスタイルの自動改札機。それにしても3分間隔って・・・
黄色の車両はかなり時代を感じるレトロな感じです。マネキンが当時の様子を再現しています。吊り革とかも金具でガッチリ挟まれていて面白いです。
全体的な館内はこんな感じです。千代田線、銀座線、有楽町線、東西線などのシミュレーターもあり子供は大喜びですよ。
銀座線で活躍した100型(129号)車両。ドアの開閉とかできます。他にもこの車両ではありませんが、パンタグラフを動かしたり、大きいですけど安っぽいジオラマがあったり全体的には子供向けの雰囲気になっていて、当然子供連れのお客さんが大半であります。

●牛天神北野神社
学問の神様として有名な天神様(菅原道真)を祀った北野神社です。社伝によれば1184年に源頼朝により創建されたそうです。

<住所>
東京都文京区春日1-5-2

<開門時間>
6:00〜17:00 境内自由。
<アクセス>
JR総武線の飯田橋駅より徒歩約10分です。

境内に菊の花が目立ちますが、これは毎年行われている菊わらべまつり開催時に訪問したためです。
鎌倉時代、源頼朝公が当地にあった岩に腰掛け休息したときに、夢の中で牛に乗った天神様が現れ「二つの喜びがある」と告げたそうです。翌年その喜びがあり、頼朝がこの岩を祀り牛天神を創立したとのこと。以来、境内にある牛の形をした岩(ねがい牛)を撫でると願いが叶うとされます。天満宮の撫で牛のパクリ感が否めませんが....
一応、両方撫でておけば御利益間違いないと思います... 北野神社と言えば福岡の太宰府天満宮や、京都の北野天満宮がとても有名ですが、こちらの神社は、かなりのマイナースポットになります。



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