●大阪天満宮(おおさかてんまんぐう)
学問の神様として知られる平安時代の貴族、菅原道真を祀ったのが天満宮。天満宮と言えば福岡の太宰府天満宮が全国的にも有名ですが、京都の北野天満宮と、ここ大阪天満宮を合わせて日本三大天神と言われています。道真は筑紫(大宰府)に左遷させられた際、境内の摂社である大将軍社に参詣したことでも知られています。また、毎年7月24、25日に行われる天神祭は、京都の祇園祭、東京の神田祭とともに日本三大祭としても有名です。



<住所>
大阪府大阪市北区天神橋2-1-8

<利用時間>
9:30〜17:00 境内自由。

<アクセス>
地下鉄谷町線、又は堺筋線の南森町駅から徒歩約5分。JR大阪天満宮駅からも徒歩5分程度です。


天満宮へ参拝するついでに是非寄ってほしいのが、食べ歩きが楽しい天神橋商店街です。商店街までは天満宮から歩いても1分もしない場所にありますよ。右地図の縦線ラインが天神筋商店街のアーケード部分となります。商店街の中でも天神橋筋六丁目駅あたりが一番賑やかで人通りも絶えません。
こちらが有名な天神橋商店街。南北に約2.6km続く商店街は日本一の長さを誇り、店舗数も約600店舗もあるとのこと。写真は天満宮に近い2丁目付近になります。
大阪天満宮の入口となる表門(大門)。しかし、駅から歩いてくると裏側の大工門という門から入ることになってしまいます。
残念ながら写真トップの本殿(拝殿)を含め、多くの社殿は1837年の大塩平八郎の乱により焼失してしまいました。ちなみに本殿は1843年に再建されたもので、拝殿(写真トップ)、奥に石の間、さらに奥に本殿と、縦に連なる権現造となっています。
菅原道真と牛の関係は深く、全国にある天満宮にはこの牛の像をよく目にします。菅原道真についてや牛の関係は福岡県の太宰府天満宮に詳しく?書いてありますので、そちらを参照して下さい。
東西の唐門両側には、龍の図柄の登龍門(とうりゅうもん)があります。拝殿と本殿の間あたりです。龍門は中国の黄河上流で鯉などがその下に集まり、多くは登り得ないが登れば龍になるという故事に基づき、そこを通り抜けることは必ず出世するといわれる関門の意となるそうです。尚、こちらは平成になってから奉納されたもの。
面白いことに境内には菅家廊下といった怪しいトンネルがあります。こちらでは幼少の菅公から没後、大宰府にお社が建てられるまでの菅原道真公の一生が博多人形で再現されています。
この人形は博多人形の第一人者である、故・小島与一郎氏によって製作されたものだそうです。写真の場面は、藤原氏の妬みで大宰府に流されることになった道真が、途中難波碕に立ち寄って大将軍社に参拝された時の再現です。
境内には今でもひっそりと、その大将軍社が鎮座しています。不気味なことに道真の没後(50年後)の949年に、この大将軍社の前に突然七本の松が生え、夜毎にその梢(こずえ)は、金色の霊光を放ったと言われます。この不思議な出来事を聞いた村上天皇は、これを菅公に縁の奇端として、勅命によって天満宮を建立したとのこと。
天満宮の境内には大将軍社以外にも数多くの摂末社があるのですが、白米大神を祀った白米社なる社まであったりします。稲穂の彫刻がなんとも可愛らしいです。右手にはお稲荷さんもいるらしく、合わせて白米稲荷社と呼ぶらしい。なんとも米々しい名前です。

●大阪歴史博物館
かつて、この地に飛鳥、奈良時代にあったとされる宮殿、難波宮(なにわのみや)を中心に、現在に至るまでの大阪の歴史を資料や模型などにより紹介しています。

<住所>
大阪府大阪市中央区大手前4-1-32
<利用時間>
9:30〜17:00(金曜日は9:30〜20:00) 常設展示600円。
B1Fの地下遺構の見学は事前申し込みのガイド付きになります(予約不要)。年末年始、火曜日休館。

<アクセス>
大阪市営地下鉄の谷町線、中央線で谷町四丁目駅を下車、9番出口すぐです。
見学はエレベーターで10階の古代フロアまで行き、そこから7階の近代現代フロアまで各階、エスカレーターで下りていきます。
展示内容は大阪中心の話(難波宮)なので、旅行者にとっては興味の薄い内容でもあります・・・
近代現代フロアは、どこか懐かしさを感じさせる演出がいいですね。
この手のものは、どこでも人気の撮影スポットです。
昭和初期の心斎橋筋だそうです。
各階へ下りるエスカレーターの踊り場からは、大阪城が素晴らしい角度から眺めることができます。

●仁徳天皇陵(大仙陵古墳)
全長約486mと日本最大の前方後円墳である5紀頃(古墳時代)につくられたとされるこの古墳は、クフ王ピラミッド、始皇帝陵と並ぶ世界3大墳墓の一つでもあります。

<住所>
堺市堺区大仙町
<アクセス>
JR阪和線の百舌鳥駅(もずえき)を下車し、徒歩約5分。大阪、梅田駅からはJR又は御堂筋線を使い天王寺、そこからJR阪和線で百舌鳥駅まで約40分、400円程度の運賃です。見学自由。
古墳があまりにも大きすぎて城のお堀みたいですね。この外濠は一番外側で、全体では3重の濠があります。写真トップが一番古墳に近付ける拝所です。古墳内部には宮内庁によって管理され残念ながら入ることはできません。それどころか発掘調査も禁止なので、そもそも仁徳天皇の墓かどうかも定かではありません。尚、古墳のまわりは2.8kmの周遊路が整備され、素晴らしいランニングコースにもなっています。
こちらは堺市役所の21階展望ロビー。市役所だと言うのに年中無休、無料が嬉しいですね。この古墳の完成には、毎日1000人が働いて4年かかると計算されているそうで、そのうえに、墳丘に並べる葺石(ふきいし)の運搬、20000個以上の埴輪の製作と運搬、中堤の築造、陪冢(ばいちょう)の造営などを加えると、莫大な労力が費やされたと思われます。別の案内板によれば、毎日2000人が働いて15年、延べ680万人を要するという計算もあるそうです。ちなみに古墳から堺市役所まで歩くのは止めたほうがいいです。こんなにも遠いとは・・・
展望ロビーから見ても、ただの丘にしか見えないので航空写真を・・・ 墳丘の全長は2718m、面積464124uで、その大きなことから大仙陵と呼ばれています。日本書紀によれば、陵地(古墳)を工事中に鹿が野の中から走り出て、工事に従事している人々の中に走り入って、にわかに倒れたそうです。人々が怪しんで調べると、鹿の耳の中から百舌鳥が飛び去り、耳の中が喰いさかれていたことから、正式には百舌鳥耳原中陵(もずのみみはらのなかのみささぎ)と言うそうです。

●三光神社(さんこうじんじゃ)
真田山に鎮座する三光神社は、アマテラス、スサノオ、ツクヨミの三柱を祀り、大坂の陣の際には真田幸村(信繁)が大坂城から当神社までの抜け穴をつくったことで有名です。

<住所>
大阪府大阪市天王寺区玉造本町14-90
<アクセス>
大阪環状線の玉造駅から徒歩約5分です。
入口となる鳥居です。何ヶ所か入り口があるみたいですよ。
これが境内にある真田幸村(信繁)によって掘られたという地下道だそうです。ただ、本当に真田幸村がつくったのかは正直分からないらしい・・・
穴の中を覗いて撮影してみました。大坂城への抜け穴は現在ここしか残ってないそうなのですが、この穴自体どこまで今現在続いているのかは謎らしいです。というか調査しないのだろうか・・・
真田幸村の銅像もあったりします。大坂夏の陣では幸村(信繁)が家康本陣まで攻め込み、家康も自害を覚悟したほどの武将。ファンなら一度は訪れてみよう!?
玉造駅の商店街。微妙な活気があります。

●安居神社(安居天満宮)
大坂夏の陣で真田幸村(信繁)が家康本陣まで攻め込み、家康も自害を覚悟したというのは有名な話。その幸村(信繁)が、あと一歩のところで倒れたのが、この境内の一本松(すでに枯死)の下と伝わります。

<住所>
大阪府大阪市天王寺区逢阪1-3-24
<アクセス>
地下鉄の谷町線、四天王寺前夕陽ヶ丘駅より徒歩約10分。近くには四天王寺があります。

7:00〜17:00 境内自由、年中無休。
四天王寺前夕陽ヶ丘駅からアクセスした場合の境内入口です。歴史愛好家っぽい人しか訪れないであろう雰囲気満々です。
こちら本殿。少彦名神と菅原道真を祀っています。安居神社はかつて安居天神(安居天満宮)と呼ばれていたことから、境内には天満宮でよく見かける牛の象があります。天満宮に牛がいる理由は、道真公が丑年生まれであるとか、遺体を乗せた牛が動かなかったといった牛にまつわる話が多く、真相は謎ですがそんなことから由来しています。
真田幸村像です。いや〜、ここであの信繁(幸村)がねぇ、と感慨にひたりましょう。

●一心寺(いっしんじ)
宗派を問わず納骨を受け付けている一心寺は、骨からつくる骨仏の寺(納骨の寺、お骨佛の寺、おせがきの寺)としても有名です。大坂冬の陣では徳川家康の本陣となり、翌年の夏の陣では激戦地となった場所でもあり、近くには真田幸村終焉の地や、本多忠朝など、ゆかりの地も多く残ります。

<住所>
大阪府大阪市天王寺区逢阪2-8-69
<アクセス>
場所的には四天王寺のすぐ近くにあります。地下鉄の谷町線、四天王寺前夕陽ヶ丘駅より徒歩約12分、御堂筋線の天王寺駅からは徒歩約15分、堺筋線の恵美須町駅からは徒歩約8分。近くに安居神社もあります。

<拝観時間>
5:00〜18:00 境内自由、年中無休。
近代的な一心寺の仁王門。平成になってから建立されたもの。
トップの写真が本堂、日想殿でその左手に納骨堂、本堂向かいにあるのが写真の法然上人をおまつりしている開山堂。本堂と同じく空襲によって境内の伽藍は全て焼失してしまい、こちらも昭和になってからの再建です。
禁酒をしたい方は、酒封じ祈願の本多出雲守忠朝(ほんだいずものかみただとも)の墓がオススメ。本多忠朝は徳川家康の四天王の一人と言われた本多忠勝の第二子で、関ヶ原の合戦に武功をあげ大多喜五万石に封ぜられていたが酒を過したため大坂夏の陣において戦没したそうです。墓碑は1616年に建立されたもの。すぐ近くの安居神社の祭神が酒造りの神様、少彦名神だというのも対照的でいいですね。

●箕面大滝(みのおおおたき)
箕面大滝は日本の滝百選にも選定されている落差33mの大滝です。その流れ落ちる滝の姿が、農具の『箕』に似ていることから、箕面大滝と呼ばれるようになり、地名の由来もここから来ているといわれています。最寄駅から箕面大滝まではハイキングコースが整備され、長すぎず短すぎず、ほどよい運動にもなります。

<住所>
大阪府箕面市箕面公園
<アクセス>
阪急箕面線の終点、箕面駅から3km程度、徒歩で約40分くらいです。梅田からでも電車で30分程度。大都市近郊というのが嬉しいですね。
箕面駅から滝までは滝道を歩いて2.8km、約40〜50分です。駅前の道を真っすぐ進みましょう。
道沿いには、お土産屋さんも多くはありませんがポツポツ建っています。箕面公園で有名なお土産と言ったら「もみじのてんぷら」です。この先にも数店舗あります。
駅から400mほどしたところには、箕面観光ホテルに併設している箕面温泉スパーガーデンという日帰り入浴施設があります。汗をかいたハイキングの後には...と言いたいとこですが、ちょっとお値段高め....帰りは近くの足湯で我慢我慢。
そこから200m道を外れたところに高野山真言宗の西江寺があります。寺伝によると、658年に役小角(役行者)によって建立されたそうで、日本最初の大聖歓喜天出現の地なんだとか。よく知りませんが....
道も整備されてて空気もいいし、なんとも気持ちのいい遊歩道です。紅葉の有名スポットだけあってその時期は大変混雑するんでしょうが、混雑するくらいなら時期をはずした方がおすすめです。
ふたたび現れたお土産屋さん。この先のお店でお土産用に「もみじのてんぷら」を購入しました。単純に揚げただけに思えますが、ほんのり甘くゴマの香りもして、いい感じの塩気があって、それはそれは病み付きになる美味しさでしたよ。
駅近くのお店で揚げてるのを見た時は、もっと枯れ葉感が強くて油っこそうでちょっとなぁ....という感じでしたが、こちらのは色も綺麗で美味しそう。ちなみにこの紅葉の天ぷら、拾ったイロハモミジではなく食用の塩漬けされた紅葉(楓:カエデ)なんだそうですよ。
駅から1km程度進むと箕面公園昆虫館があります。一年中蝶の舞う姿を見られるそうですよ。しかしまぁ、せっかく大自然の中にいるのに昆虫館って....
おおぉ〜カブトの種類多くてカッコええ〜!って結局、入館してしまった。かつて箕面の森は東京の高尾、京都の貴船と並んで日本三大昆虫採集地と称されていたそうです。勿論このヘラクレスオオカブトは箕面にも高尾にも貴船にもいないんでしょうけども。
よく分からんこんなのとか。子供連れの人が多いせいか、それとも時期的なものかは分かりませんが、クワガタとカブトムシの充実感が半端なかったです。なぜかゴキブリの充実感もすごかったけど...
入館料は280円と安くなってます。館内はそんなに広くはありませんが、生き物の種類も多くて、それなりに見応えありました。
放蝶園と呼ばれる温室ドームの中には蝶がたくさんいます。箕面周辺に生息している種から亜熱帯の種までいるそうですよ。
箕面山瀧安寺(りゅうあんじ)の山門です。1809年、京都御所より移築。
なんか、すげ〜大物のお墓なのかなと思ったら大護摩道場とのこと。
これが本堂かと思ったら平成14年に再建された観音堂。
いろいろと翻弄されましたが、本堂の弁天堂はこの石段を上った先にあるそうです。でも40〜50分のハイキング中にあると、ちょっと悩みますよね。ん〜、別に行かなくてもいいような...
取りあえず、まぁ取りあえず行っておくかと、石段をひょっこらひょっこら上っていくと行者堂拝殿があります。その後ろに奥殿があります。
恵比寿さんと大黒さんを祀った大黒堂。上に掲げられた絵馬が立派過ぎて思わず見惚れます。
こちらが瀧安寺(りゅうあんじ)の本堂となる弁天堂(江戸初期に再建)。650年、役行者が箕面寺を建立したのが始まりといわれています。本堂の弁財天像は日本最初にして最古であると伝えられており、日本四弁財天の1つとして有名です。また日本の宝くじ(富くじ:お金ではなくお守り)発祥のお寺としても知られています。
さぁ、寄り道ばかりしてないで、さっさと大滝を目指しましょう!なになに?この上に野口英世像があるらしい。
取りあえず行っておくか。大正4年10月、野口英世博士は15年間に及ぶ米国留学から帰国の際、待ちわびていた母親を伴い箕面の豊かな自然に触れ、母親を慰めたそうです。生前の偉業を讃え、また崇高な人格を慕って、昭和30年11月に銅像が建立されたそうです。

上って見に行くほどのものではなかった...
上から見るとよく分かりますけど、意外と疲れる...
この大きな2つの岩は唐人戻岩という巨岩らしい。2つもあったのかな?読み方は『とうじんもどりいわ』まんまですね(^^; その昔この付近が山深く険阻なころ、唐の貴人が箕面の滝のたぐいまれなことを聞いて巨岩まで来たのですが、険しいことに驚き恐れて立ち帰ったとの伝説があるとのこと。まさかの読んで字のごとくの伝説です....
ようやくゴールが見えてきました。勾配も緩くていい運動にもなります。勾配が緩いせいかランニングしてる人も不思議と多い。
トップの写真と同じく箕面大滝です。そこそこ迫力あります。
人間慣れした野生のサルがいました。
箕面市では「箕面市サル餌やり禁止条例」が制定されています。餌はもちろんですが、食べ物を食べる時は注意してください。目つきが常に食べ物を狙っている感じでしたよ。
高い場所にある休憩所?展望所?からみる大滝もステキです。
帰りはマイナーなルートで帰ることにします。
ただ、メインコースと比べても勾配がきつくて、あまりおすすめできません。静かでいいんですけどね..
なぜわざわざこのコースを帰りに選択したのかといいますと、実はコースマップに載っていた地獄谷という場所が気になったからです。で、もう登山状態で、ひぃひぃ息切らしながら到達したのが写真の場所。目を疑いましたよ。いくらなんでも、ここじゃないだろ!とね....良い子は真似しないように。
ライオン岩。もはやどうでもいい。
姫岩。なにがどう姫なのだかは分からない。地獄谷ルートへ寄り道しなければ都市からも近く、いい運動にもなる箕面公園でした。



大阪府の観光