九州最大の都市、日本3大歓楽街の1つと言われる福岡の中洲がある福岡県。学問の神、菅原道真公を祀る大宰府天満宮はじめ異国情緒あふれる門司港や、北原白秋の生まれ育った柳川も風情があります。ラーメンやもつ鍋、海の幸などグルメな旅もお薦めで、中州の屋台は全国的にも有名ですね。

<お土産>
ふくや、やまや、稚加榮の明太子。どれも名店で味もそれぞれ違います。他、ひよ子、博多の女(ひと)など。マイナーなところで鶏卵素麺。福岡県のお土産
福岡は新幹線だけではなく空からのアクセスもよく、福岡空港から博多駅までは地下鉄空港線で2駅です。さらには有名な中州の屋台にも近い祇園駅、中州川端がそれぞれ3つ目、4つ目の駅で、多くの若者も集まる天神駅は5つ目の駅で全て260円で移動が可能です。福岡一の繁華街は博多駅周辺ではなく、写真の天神駅周辺となり、九州最大の繁華街でもあります。天神の街並みは空港がすぐ近くにあるため、高層ビルというものが全くありません。写真はソラリアターミナルビル。ビル内に西鉄福岡(天神)駅があります。
天神の地下街も活気ある場所で、モダンな石畳の通路はヨーロッパを思わせる造りになっています。それにしても、昔から博多美人と呼ばれるように街中には美人が多い気がします。博多駅や天神駅には巨大なバスターミナルがあり、ここからヤフードームや福岡タワー、さらには別府や佐世保、長崎、熊本、唐津、大阪、名古屋、東京・・・と数多くのバスが発着します。
県下一の繁華街は天神になりますが、飲み屋さんが多く集まる歓楽街は中州と呼ばれるエリアになります。多くの飲み屋の他にキャバクラなどの店も多くあり、国体道路を挟んだ向かい側は風俗店が集中するエリアとなります。
中州の屋台は全国的にも有名で、中でもこの春吉橋辺りが一番賑わっています(下の地図の歓楽街エリアと?エリアの間あたり)。売られているものも、ラーメンに天ぷら、おでんなど、どれも美味しそうなものばかりですが、日が暮れると既に満席状態となってしまうので注意です。尚、屋台は地図の上の方にもありますし、博多、天神周辺にも数多くの屋台があります。
昼間の中州はこんな感じです。
夜の中州です。川(那珂川)の右手には屋台がズラリと並びます。
博多・中州・天神と比較すると規模はかなり劣るものの、北九州を代表する繁華街、小倉(こくら)もまた活気があります。写真は小倉駅で博多駅からはJRで約1時間。
小倉の中心的な商店街となる魚町銀天街(うおまちぎんてんがい)。いくつかのアーケード商店街が交差し賑わいがあります。
北九州の台所とも呼ばれる旦過市場(たんがいちば)もまた活気あるアーケードです。ただ、土曜日は歩くのも大変なくらいの賑わいがありますが、日曜日は大半のお店は営業していないので注意です。

●太宰府天満宮(だざいふてんまんぐう)
福岡県の一番の観光名所はやはりここでしょう。天満宮とは菅原道真を祭神とする神社のことであり、全国の天満宮総本社となるのが太宰府天満宮です。平安時代の政治家であった菅原道真は同時に学者でもあり、学問の神としても有名です。毎年の初詣には多くの参拝者が訪れます。

<住所>
福岡県太宰府市宰府4-7-1
<アクセス>
博多駅から地下鉄空港線で天神駅。歩いて西鉄福岡(天神)駅から西鉄二日市→西鉄太宰府線に乗り換えて終点、大宰府駅です。約50分600円の運賃です。大宰府駅からは観光案内所でパンフレットももらって歩きます。徒歩10分程度です。尚、九州国立博物館もほぼ同位置にあります。
菅原道真
もともとは貴族であった菅原道真は、出世街道まっしぐらで昇進を続けます。しかし901年に藤原氏の謀略によって醍醐天皇への謀反の疑いを掛けられ、大宰権帥に左遷されます。簡単に言えば九州に追放されてしまったのです。そして2年後に道真は薨去(死去)します。道真の死後、京には不可解な異変が続きます。909年、道真を左遷へと陥れた藤原時平が病死。甥も若くして死去。その息子までも死去。930年には平安京の清涼殿(醍醐天皇のいる場所)で会議中に雷が落ち、大納言藤原清貫をはじめ多くの人が死去します。藤原清貫は道真の左遷にも関わり、その後、道真を監視していた人物です。あまりの惨状に醍醐天皇もしばらく体調を崩されたとか。祟りだと恐れた朝廷は、既に死去した道真に贈位(位を上げる)。さらには子供たちの流罪を解きますが、その後にも災害が起きる度に道真の祟りだとして恐れられていました。雷神(天神)とも噂されるようになった道真は、天神信仰が広まる切欠をつくり、今では全国に天満宮をはじめ多くの天神(道真)を祀る神社があります。
改札を出て右のほうに観光案内所があります。菅原道真が大宰府に来た時に、この地に梅が植えられたことから、参道には梅繋がりで梅ヶ枝餅を売っている店が多く、是非とも食べておきたいお薦めの焼き餅です。
心字池に架かる御神橋は、それぞれ過去、現在、未来の三世一念という仏教思想があるそうです。道真の遺骸を乗せた牛車が立ち止まり動かなくなったことから、この地に墓がつくられた由来があり、さらに道真が丑年生まれであることから境内には牛の像があちこちにあります。

他にもキリンビールのシンボルマークでもある麒麟像もあります。麒麟とは中国の伝説上の動物だそうで、キリンビールの基礎を築いたトーマス・ブレーク・グラバーが、えらく気に入った像だったりします。
鳥居の先に楼門が見えます。その先が本殿です。

●九州国立博物館
太宰府天満宮からも歩いて近い場所に博物館があります。国立博物館は他にも東京、奈良、京都とそれぞれ歴史の古い博物館がありますが、九州はそれに次いでできた比較的新しい国立博物館です。文化財資料の展示の他、日本とアジア諸国との文化交流の歴史に焦点をあてた展示などもあります。

<住所>
福岡県太宰府市石坂4-7-2

<開館時間・観覧料>
9:30〜17:00 430円(特別展を除く)。
月休み(月曜日が祝日・振替休日の場合は翌日)
<アクセス>
太宰府天満宮とほぼ同位置にあります。太宰府天満宮の赤い橋、御神橋の手前を右に進んで5分位歩くと博物館へと続く長いエスカレーターがあります。

長い長いエスカレーターを上った先に博物館があります。車でお越しの方は博物館の横に駐車場があります。尚、残念ながら館内での撮影は一切禁止です・・・

●福岡タワー
福岡県のシンボル的な存在である福岡タワーは8000枚ものハーフミラーを使用し、まるで映画やアニメとかでみるような未来の建造物みたいな感じです。全長は234mあり、地上123メートルにある最上階展望室からは360度の大パノラマが楽しめます。

<住所>
福岡市早良区百道浜2-3-26

<営業時間>
4〜9月 9:30〜22:00  10〜3月 9:30〜21:00
元旦、クリスマスは要確認。 展望料金800円。
<アクセス>
博多駅のバスターミナル、博多駅交通センターからバスで約10分220円。景色は右側の座席が海が見えてお薦めです。
エレベーターを下から覗くとこんな感じです。体育の日では階段でも上ることが出来るらしい。ちなみに過去最高は3分台で地上から123mもある最上階まで上った記録があるんだとか。
クリスマスやバレンタインなどのイベントのある日にはイルミネーションが点灯し、半端ないくらい綺麗で幻想的な姿です。尚、お願いすれば指定した時刻にハートマークを点灯させることもできるそうですよ(1日1組限定5000円〜)。
海側です。博多湾に浮かぶ玄海島や能古島、福岡市街も一望できます。細長くて地震がきたら怖そうなタワーですが、地上部分3500トンに対して地下部は25000トンもあり、震度7の地震にも耐えるそうです。さらに風速63m/秒の風にも耐える設計だとか。
足元に見えるのがウエディングアイランド・マリゾン。洒落た結婚式場です。
福岡タワーの近くにはヤフードームもあります。歩いて10〜15分くらいでしょうか。ビールを飲みながら野球観戦もいいですね。

●櫛田神社(くしだじんじゃ)
博多の総鎮守として信仰を集め、お櫛田さんの愛称で親しまれている櫛田神社。夏の風物詩でもある祭事の博多祇園山笠は、博多どんたくとともに福岡を代表する祭りとして全国的にも有名です。祭神に大幡大神(櫛田大神)、アマテラス、スサノオの三神を祀っています。

<住所>
福岡県福岡市博多区上川端町1-41
<アクセス>
地下鉄空港線の祇園駅から徒歩約5分。歓楽街の中州から歩いてもすぐのところにあります。
こちらは境内入口となる楼門で、この奥に拝殿、本殿があります。尚、他にも入口となる門が北側や南側にもあります。
拝殿の破風の左右に掲げられている風神雷神の彫刻。カラッとした博多っ子の気質を表しているのだとか。
こちらにはかつて卯日相撲が盛んに行われていたということで、有名力士が力自慢に持ち上げた石が奉納されています。中でも怪力相撲取、飛梅が奉納した力石が有名と書いてありますが誰なんでしょう・・ 他にも馴染みのあるところで若乃花、貴乃花、朝青龍や白鵬などといった名立たる力士の力石も奉納されていました。ちなみに、私の力では全く持ち上がりませんでした。
全国的にも有名な博多祇園山笠。この祭事で使用される山車は、舁き山笠と呼ばれるもので、それとは別に写真の飾り山笠という展示用のもあります。かつては15.6mもあったという山車ですが、電線の普及で現在は低くなってしまったそうです。
上の写真は裏側で見送りと呼ばれ、こちらの写真が表となります。表には武者物の人形が飾られ、見送りには童話やテレビアニメが題材になることが多いそうです。

●柳川(やながわ)
水路を縦横に張り巡らせた水の防壁を備え、かつて難攻不落といわれた柳川城。江戸時代に入ると城下町は本格的に整備され現在に至ります。どんこ舟での水郷めぐりや詩人、北原白秋の生家、柳川藩主立花邸「御花」などの見所も豊富です。名物のうなぎのセイロ蒸しに舌鼓を打つのも柳川の魅力です。

<住所>
福岡県柳川市沖端町
<アクセス>
博多駅から最寄駅となる西鉄柳川駅までは1時間程度です。西鉄柳川駅からバス(西鉄バス久留米 沖新線)で約10分、210円で御花前を下車です。本数は毎時1本程度なので注意です。
もう少し本数の多い堀川バス柳川瀬高線のバスで、かんぽの宿を下車する方法もありますが少し歩きます。他、西鉄柳川駅からライン下りで御花まで行くことができます。西鉄では、ライン下りや食事もセットになったお得な切符も販売しています。
柳川名物のライン下りです。公共機関を使って来られる方は、西鉄柳川駅から歩いて5〜10分の場所に何ヶ所か乗り場があるらしいです。料金は1500円程度。
柳川は詩人、北原白秋(明治〜昭和)の生まれ育った土地で、写真集の水の構図では『水郷柳河こそは、我が生れの里である。この水の柳河こそは、我が詩歌の母体である。』と語ってたほど、この柳川を愛していたそうです。そんな北原白秋の生家は残念ながら火災により大半が焼失してしまいますが、現在は復元され生家の他に記念館もあります。入館料は400円(記念館共通)。9:00〜17:00 年末年始休館。尚、白いなまこ壁が美しい左写真の母屋と資料館となっている穀倉は当時から現存する建物です。
白秋は代々、柳川藩御用達の海産物問屋(柳川地方でも一、二をあらそう酒造業)を営んでいた家庭に生まれ、邸宅も立派です。生家内には白秋ゆかりの資料が数多く展示してあり、この写真の部屋にも上がることができます。
続いて北原白秋記念館へ。こちらは北原白秋生誕百年にあたる1985年に開館されたそうで、水郷柳川の民俗資料や白秋の詩などが紹介されています。こちらは撮影禁止と言われましたが、そんな注意書きも館内には見られず、受付で聞き間違えたかもしれません。
柳川の見所や魅力といえば、水郷めぐりと、鰻に北原白秋生家、そして柳川藩主立花邸の御花(おはな)ではないでしょうか。写真は国の名勝にも指定されている松濤園(しょうとうえん)。一番左に写っているのが大広間で、こちらも見学できるのですが、この日は披露宴会場として使用されていて見れませんでした。
写真は明治43年に立花家の迎賓館として建てられたという西洋館。
館内はこんな感じです。西洋ちっくですね。
結婚式も行われるそうです。
こちらは立花家史料館。立花家の歴史を様々な展示史料を見ながら学べます。



福岡県の観光