●門司港レトロ展望室
門司港レトロ展望室は、建築家の黒川紀章氏が設計した高層マンション、門司港レトロハイマートの最上階31階にあります。高さ103mの展望室からは眼下に見える美しい門司港レトロの街並みや、遠くには関門海峡や対岸の下関、さらには武蔵、小次郎が決闘した巌流島(船島)まで望めます。

<住所>
福岡県北九州市門司区東港町1-32
<アクセス>
JR門司港駅より徒歩約8分。

<営業時間>
10:00〜21:30  年4回不定休 料金 300円。
門司港駅方面を見下ろした写真です。ちなみに門司港駅の駅舎は国の重要文化財にも指定されているのですが、訪問時は保存修理中でシートみたいなもので全て覆われてました(涙)
展望室から見下ろす門司港レトロの街並みは美しいの一言です。
海を見れば関門海峡に関門橋も見えます。尚、対岸の関門橋のたもと付近は、源平合戦(治承・寿永の乱)で知られる壇ノ浦の戦いの舞台となった場所でもあり、幕末には長州藩がイギリス・フランス・オランダ・アメリカの四国連合艦隊に攘夷決行をした下関戦争(馬関戦争)の舞台となった場所でもあります。
違った角度からは、宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘したとされる巌流島(船島)も見えます。
ちなみに門司港駅から徒歩約3分、門司港桟橋(マリンゲートもじ)から対岸の下関まで(約5分400円)関門連絡船が約20分間隔で運行しています。自転車も250円で運べますよ。他にも本数は少し減りますが巌流島経由の下関(800円)というルート(巌流島連絡船)もあります。連絡船から見る関門橋も素敵でした。

●関門海峡ミュージアム(海峡ドラマシップ)
関門海峡の過去・現在を五感で感じられる関門海峡ミュージアム。海峡にまつわる歴史を音と光と映像で体感できる「海峡アトリウム」、歴史ドラマを人形で再現した「海峡歴史回廊」、大正時代の街並みを再現した「海峡レトロ通り」など見どころは豊富です。

<住所>
福岡県北九州市門司区西海岸1-3-3
<アクセス>
JR門司港駅から徒歩約6分。

<営業時間>
9:00〜17:00 料金500円、年4回程度のメンテナンス休館日あり。
館内は無料ゾーンと有料ゾーンとに別れているのですが、こちらは無料ゾーンの海峡レトロ通りです。写真は2階から撮影したもの。
こちらは先程の反対側からのアングルです。なんともレトロチックでインスタ映えしそうな場所が盛りだくさんです。
1階からの眺めです。コンセプトとしては大正ロマンが漂う門司港の街並みを再現した風景とのことです。
なんでも、門司港はバナナの叩き売り発祥地なんだそうです。日本にバナナが大量に輸入されるようになったのは明治41年以降で、その頃、台湾は日本の領土であったこと、門司港が産地台湾と地理的に近い関係もあって、大量に荷揚げされました。バナナは輸送中に蒸れたものや加工中に生じた一部不良品などで傷みかかったものは、露天商などの手を経て、口上に工夫を凝らして客を集め売りさばかれるようになったそうです。
昭和初期の頃の写真。バナナの叩き売りは1人、2人の叩き売りではなく、通りを連ねて30人、40人と競争して叩き売るので、その盛況ぶりは門司ならではの街の風物詩だったそうです。
このレトロ感がいいですねぇ。正直、この無料ゾーンは、有料ゾーンに負けないくらいの内容だと思います。
どれもこれもインスタ映えしそうなセットです。
懐かしい光景ですね。まだ、生まれてないけど。
さて、ここからは有料ゾーンです。
海峡の海底をイメージしたという海峡アトリウム。すごい吹き抜けの空間です。ここで宙に浮いているようなスクリーンで海峡の歴史を学びます。尚、有料ゾーンでは、この場所以外は全て写真撮影禁止となっています。
展望室から見る景色は最高です。そして、写真を見ての通り誰もいない!なんでこんなにも空いていたのでしょう?人気がないのか時間帯なのか謎です。

●九州鉄道記念館
明治21年、九州最初の鉄道会社として設立された九州鉄道会社。門司駅の開業と同時に本社として建てられたこの地に2003年にオープンした九州鉄道記念。蒸気機関車や懐かしい寝台客車など多くの車両が保存されていている他にも、本物の列車と同じような運転体験ができるミニ鉄道など大人から子供まで楽しめる博物館となっています。

<住所>
福岡県北九州市門司区清滝2-3-29
<アクセス>
JR門司港駅より徒歩3分程度です。ほぼ門司港駅の隣にある感覚です。

<開館時間>
9:00〜17:00(入館は16:30まで) 入館料300円。館内清掃の為、月1日程度の休館日あり。
まだ入館もしていないのに、九州で活躍した車両が3台並んでいます。車両は手前からEF30 3、ED76 1、485系電車のクハ481 246だそうです。
ここから先は有料です。と言っても300円と、お財布に優しい料金です。日本国有鉄道 59634号、その後ろにはC59 1号。素人にとっては蒸気機関車はどれも同じに見えてしまいますが・・・
続いて日本国有鉄道 EF10 35号。
日本国有鉄道 ED72 1 号。いろいろ説明が書かれてあるんですが、電車は好きでも、パンタグラフがあるから、これは電気だね!という程度の知識です。。。
日本国有鉄道 キハ07 41号。昭和44年に引退となり、戦前に製造された同型車で原形を保っているのはこの車両だけなんだそうです。
車両展示場の車内は自由に出入りできるのがいいですね。
日本国有鉄道 クハ481 603号。昭和33年に登場した電車特急「こだま」型の発展型で、熊本電化にあわせて誕生したそうです。
車内に入るとタイムスリップしたような感覚に陥ります。
日本国有鉄道 クハネ 581 8号。寝台電車でありながら、昼間は座席特急として昼も夜も運転できる便利な特急用車両なんだそうです。
14系寝台客車。寝台特急客車14系11は昭和47年に2世寝台特急として日本車両で製造されたもので、20系「さくら」「みずほ」などの云々・・・
わ〜い、こういう寝台電車って乗ったことないけど、見てるだけでワクワクします。昔はねぇ、へぇ〜みたいな。
いや〜、これで300円!かなり見応えあるなぁ。続いて脇道から本館へと向かいます。
こちらが本館の旧九州鉄道本社屋。明治21年、九州鉄道会社が設立され、明治22年に博多〜千歳川仮停車場間の営業を開始。明治24年に門司(現在の門司港駅)〜高瀬(玉名駅)を開業した時点でここを起点と定め、ここから九州各地への鉄道網を形成しました。当初は博多に仮本社を置いていましたが、門司駅の開業と同時に本社として建てられたのがこの建物なんだそうです。門司港レトロ地区で保存されている建物の中でも、古いもののひとつです。
この車両は九州鉄道が設計した客車で、全部で47両制作されたもののうち37両目の車両とのこと。昭和46年まで同線で活躍したらしい。
座席が畳ってのが粋ですねぇ。
車両展示場を見て本館の期待が増しましたが、実際は車両展示場が全体の8割くらいの見所だったりします。
博物館のすぐ近くには、門司港レトロ観光列車(北九州銀行レトロライン)、トロッコ潮風号の九州鉄道記念館駅があります。運行は冬季を除く土・日・祝日および春休み・夏休みで、毎時1〜2本程度、運賃300円で、停車駅は出光美術館駅⇒ノーフォーク広場駅⇒関門海峡めかり駅となります。ちなみに、関門海峡めかり駅から関門トンネル人道入口まで徒歩約10分(約500m)です。

●旧門司三井倶楽部
大正10年に三井物産の社交倶楽部として建築された旧門司三井倶楽部。建物はヨーロッパ伝統の木造建築工法で作られたもので国の重要文化財に指定されています。また、アインシュタイン夫妻が1922年(大正11年)に全国を講演をする為に来日した際に宿泊されたそうです。現在、アンシュタインが宿泊した2階の部屋は、当時の状態で「アインシュタインメモリアルルーム」として展示されています。

<住所>
福岡県北九州市門司区港町7-1
<アクセス>
門司港駅から徒歩2〜3分です。

<営業時間>
9:00〜17:00 年中無休 2階のみ有料(大人100円)
1階はイベントホールくらいしか見所はありません。

●旧大阪商船
旧大阪商船(株)の門司支店として建築(大正6年)され設計者は、河合幾次。この建物は木造二階建(一部レンガ型枠コンクリート造)で、屋根に設けられた大きなアーチを配した隅角部の窓と、その上部の八角型の塔屋はドイツ・オーストリアで開花したゼツェシオンの影響を受けたと言われているそうです。

<住所>
福岡県北九州市門司区港町7-18
<アクセス>
門司港駅から徒歩3分程度です。

<営業時間>
9:00〜17:00 年中無休、無料。
当時としては、化粧レンガの色鮮やかさとヨーロッパ風の塔屋を持ったこの建物は他を寄せ付けない門司港の象徴的な建物であったそうです。
ギャラリーがある程度で、こちらも建物の外観以外の見所はあまりありません。

●旧門司税関
赤レンガ造りの木骨構造で、ルネサンス様式の美を追求した極めて優れた建築物の旧門司税関。明治42年に門司税関が発足したのを契機に、明治45年に煉瓦造り瓦葺2階建構造で建設されました。昭和初期までは、税関庁舎として使用されていたそうです。

<住所>
福岡県北九州市門司区東港町1-24
<アクセス>
門司港駅から徒歩7〜8分です。門司港レトロ展望室の向かいにあります。少し紛らわしいですが、レトロ展望室と旧門司税関の間に、同じくレンガ造りの北九州市立国際友好記念図書館という建物があります。

<営業時間>
9:00〜17:00 年中無休、無料。
この建物は明治45年(1912年)に門司税関庁舎として建てられ、15年間使われましたが、昭和2年(1927年)に税関の新庁舎が西海岸通り(現在の門司港湾合同庁舎地)に移され、その後に民間に払い下げられ事務所や倉庫などに使われていたそうです。
税関だけに、密輸の手口などを紹介している広報展示室があります。
思わず見上げてしまう程の高さのある吹き抜け天井。
こちらは旧門司税関と門司港レトロ展望室との間にある北九州市立国際友好記念図書館。こちらも歴史がありそうな雰囲気を醸し出していますが、北九州市と中国・大連市の友好都市締結15周年を記念して平成になってから建てられたものです。
門司港レトロには、ご当地名物の焼カレーが楽しめるレストランや雑貨店、海産物店、お土産店などが並ぶ海峡プラザなど、まるでテーマパークにいるような雰囲気にさせてくれる場所です。
門司港にきたら焼カレーは外せません。写真は門司港レトロからは少し離れますが、歩いても5分程度のところにある喫茶店『こがねむし』の焼カレー。

●ブルーウィングもじ
西海岸地区再開発事業の一環として、門司第一船溜まり周辺の回避性を高めるために、門司港の新浜地区と西海岸地区の間に設けられた歩行者用の可動橋です。

<住所>
福岡県北九州市門司区浜町4-1
<アクセス>
門司港駅から徒歩7〜8分。

<開橋時間>
10:00・11:00・13:00
14:00・15:00・16:00
開橋の20分後に閉橋します。見学無料。
通常はこんな感じです。
ここからテコの原理でゆっくり橋が上がっていきます。訪問時は、ゆっくり下がっている状態なんですが・・・
関門橋も見えます。ここから橋の下まで歩いても近そうに見えますけど、結構歩きますので注意です。特に夏は・・・
向こう側から回っても、それほど時間がかかるわけでもないんですが、皆さん橋が下りるまで辛抱強く待っています。



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