●(たいまでら:当麻寺)
當麻寺(当麻寺)の名で知られる二上山禅林寺は、飛鳥時代にこの地方の豪族、當麻氏の氏寺として建立されました。国宝の本堂、梵鐘、東塔、西塔の他、重要文化財の金堂や講堂、本堂内の国宝、当麻曼荼羅厨子や当麻曼荼羅、名勝の中之坊庭園など見所も豊富です。

<住所>
奈良県葛城市當麻1263
<アクセス>
近鉄・南大阪線の当麻寺駅から徒歩約15分です。奈良駅からは約1時間ですが、大阪からアクセスした場合も約1時間と、同じくらいの位置にあります。

<拝観時間>
9:00〜17:00 伽藍三堂(本堂・金堂・講堂)500円。本堂のみも可。中之坊は別途500円。
入口となる仁王門(東大門)です。當麻寺は創建当時は弥勤仏を本尊としていましたが、現在はトップの写真の本堂にある當麻曼荼羅(重文)となっています。
本堂や東塔、西塔と同じく国宝の梵鐘なんですが、地味すぎて多くの人からスルーされてます。日本最古ですよ!国宝ですよ!そう叫んでいる鐘の声が聞こえてきそうです。
當麻寺中之坊は、白鳳時代の當麻寺開創に伴い、役の行者が開いた道場です。こちらは後でお邪魔するとして、取りあえず本堂へと向います。
重要文化財に指定されている講堂です。

この先、一番奥に本堂の曼荼羅堂があります。曼荼羅堂では中将姫(ちゅうじょうひめ)が蓮の糸を使い一夜で織り上げたという伝説が残る根本曼荼羅は非公開ながらも、室町時代に転写された當麻曼荼羅(重文)だけでも見応えあります。
講堂のの向かいにあるのが同じく重要文化財に指定されている金堂です。

中将姫伝説によれば、藤原鎌足の子孫、藤原豊成の娘と言われる法如(中将姫:ちゅうじょうひめ)は、幼い時に母を亡くし継母に育てられます。しかし、継母は中将姫の賢さや美しさを嫌い、中将姫は執拗ないじめを受け、やがては家来によって中将姫を山に誘い込み殺されかけました。しかし、道中にこの家来は中将姫の心の美しさに気付き、継母が姫を嫌い殺そうとしたことなどを打ち明け、中将姫を山に置いていきました。
数年後に豊成と再会し一度は都に戻った中将姫ですが、やがて出家し以来ひたすら極楽往生を願ったと伝わります。その時に五色の蓮糸を用いて、一夜にして織り上げたのが當麻曼荼羅(根本曼荼羅)です。

写真は国宝の西塔です。平安時代〜奈良時代の頃の建造物です。
地味な重要文化財の石燈籠。国宝の梵鐘よりも目立たない寂しい位置にあります。恐らく西塔を近くまで見に行かなければ気が付かなかったでしょう・・・
こちらは西塔と同じく国宝の東塔です。東西2つの三重塔が現存するのは全国でも当寺のみだそうです。本堂や西塔と同様に平安時代頃のもの。
ここから中之坊を見学します。こちらは中将姫誓いの石で奈良時代、当麻寺は女人禁制であった為、中将姫は入寺を許されませんでした。そこで姫は入寺されたい一念から三日間念仏を唱えられたところ、不思議にもお経の功徳でこの足跡がついたと伝わります。それ以後女人禁制がとかれたそうです。どこまでが本当の話なのでしょう。真実は女人禁制だったと言うところまででしょうか・・
古くから大和三名園に数えられていたと言う香藕園(こうぐうえん)。桃山時代の池泉回遊式庭園です。
丸窓席のお茶室です。重文だったりします。
書院も重文です。江戸時代につくられたそうですよ。
写仏道場の美しい格天井。他にも中将姫が剃髪したお堂(非公開ですが五色紐が堂の外まで伸び結縁可)や薬草を煮詰めていた大釜、日本最古のかみそり中将姫剃髪剃刀が置いてある霊宝館などもあります。

●西大寺(さいだいじ)
奈良時代(764年)に称徳天皇が藤原仲麻呂の反乱の鎮圧を目的に鎮護国家と平和祈願のために建立された西大寺。南都七大寺の1つでもあった西大寺の当時の伽藍はとでも広大で、東の東大寺と同じく西の大寺にふさわしい官大寺であったそうです。

<住所>
奈良県奈良市西大寺芝町1-1-5
<アクセス>
平城宮跡と同じく近鉄の大和西大寺駅を下車し徒歩約5分。

<拝観料金>
8:30〜16:30(季節変動あり)境内自由ですが、諸堂拝観共通券800円。本堂のみは400円です。
1674年に再建された四王堂。
この土台の上に当時は東塔があったそうです。西塔は落雷によって焼失し、この東塔も室町時代の兵火によって焼失してしまいました。
京都御所の近衛公政所御殿を1762年に移築した愛染堂。

●秋篠寺(あきしのでら)
奈良時代、光仁天皇の勅願によって建てられたという秋篠寺。苔むした美しい庭を抜けた先にある本堂は国宝で、内陣にある芸事の神様として知られる伎芸天像(重文)や大十二神将など、小さなお寺ながらも見応えがあります。

<住所>
奈良県奈良市秋篠町757
<拝観時間>
9:30〜16:30 500円。

<アクセス>
近鉄奈良線の大和西大寺駅を下車し、押し熊行きバスで秋篠寺下車すぐです。徒歩だと約15分。西大寺からは、歴史の道を通り徒歩で約15分です。あちこちにある道しるべが案内してくれます。
秘仏の大元帥明王像を安置する大元堂 。
内陣の諸仏は素晴らしいものの、建造物は国宝の本堂と大元堂くらしか見所はありません。他、この苔庭・・・


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