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●明通寺(みょうつうじ)
806年、征夷大将軍の坂上田村麻呂が霊夢の導きにより創建したと伝わります。本堂、三重塔(ともに国宝)は鎌倉時代の木造建造物。平安時代後期作の本造薬師如来坐像、木造深沙大将立像、木造降三世明王立像など貴族が帰依した中世密教寺院の様相を今に伝えています。
<住所>
福井県小浜市門前5-21 |
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<アクセス>
JR小浜線の東小浜駅からタクシーで約10分程度です。他、駅にレンタサイクルがあります。レンタルする際には、それなりの距離と登坂があるので、絶対に電動アシスト付きがオススメです。
<拝観時間>
9:00〜17:00 年中無休。拝観料は500円です。本堂内にて住職より由緒等のお話を聞くことができます。 |
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これも修行。長い石段が山門へと続きます。 |
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江戸時代頃に再建した思われる山門(仁王門)は、入母屋造桟瓦葺の三間の楼門で上層と下層に分かれ、下層には仁王像を安置しています。若狭地方では比較的に大規模な楼門なんだそうです。 |
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彫刻も凝ってます。虎みたいな熊みたいな動物が彫られています。裏側には鼠だったかな?そんな感じの彫刻があり、日光東照宮の眠り猫のような意味合いがあるような無いようなですね。 |
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1264年(鎌倉時代)に造られたとされる金剛力士像(仁王像)は筋骨隆々で迫力があります。写真は向かって右にある阿形像。 |
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こちらは向かって左に安置された吽形像。これら2体は境内に侵入する邪気を打ち払う大切な役目を担っています。 |
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鐘楼です。取りあえず写真を撮りましたけど特に説明文はなかったです。 |
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本堂へと参道が続きます。もっとゆっくり歩みたいが、後ろから住職が歩いて迫ってきます。 |
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こちらが1258年(鎌倉時代)に再建された本堂です。国宝です!! |
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本堂内では住職より当寺に関する歴史などが説明されます。私がお話を聞いた直後に2人組の参拝者が来られて、再び同じお話をされてました。こりゃ大変ですね。須弥壇中央には平安時代作とされる本尊の薬師如来像が、脇に降三世明王立像と深沙大将立像が安置されていますが、全て重文となっています(撮影禁止)。降三世明王立像に踏まれている大自在天と烏摩が痛々しい。。 |
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寄進された米や銭貨などが記された寄進札もまた、国の重要文化財に指定されています。 |
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立派な三重塔も本堂と同じく国宝に指定されていて、1270年(鎌倉時代)に再建されたものだそうです。拝観は出来ませんが、初重内部には四天柱内を内陣とし、正面に釈迦三尊、背面に阿弥陀三尊を安置し、四天柱及び四方壁に十二天像壁画が施されているそうです。 |
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小さな池には丸々とした立派な鯉が泳いでいました。 |
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明通寺では、だるまのおみくじが有名なんだとか。 |
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帰り際の順路にある客殿には重文の不動明王立像が安置されています。 |
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かやの巨木。樹齢500年なんだとか。大先輩ですな。 |
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●神宮寺(じんぐうじ)
714年に開創。若狭彦神の神身離脱により創建されたとされ、本堂に神仏双方を祀るなど、奈良時代以降の神仏習合のかたちを色濃く残す寺院です。東大寺に香水を送る『お水送り』を続けているほか、境内からは平城宮の瓦と同じ様式の瓦が出土しており、奈良との深い関係を示します。
<住所>
福井県小浜市神宮寺30-4 |
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<アクセス>
JR小浜線の東小浜駅から徒歩約35分。又はタクシーで約10分程度です。他、東小浜駅にレンタサイクルがあります。
<拝観時間>
9:00〜16:00 拝観料400円。2月中旬〜3月上旬までは、お水送り準備等のため拝観不可になりますので注意です。 |
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本堂を通り越した奥の方にある手水舎。この手水舎が建物の中に入ってて、なんだか珍しいですね。寺院に付属している神社の鎮守社と同じく、神社に付属して建立された神宮寺。この神宮寺もまた、近くにある若狭国一之宮(若狭彦神社)の神願寺として成立したとされます。神仏習合により参拝する場合は柏手を打つとかいう噂です。合掌だけにしましたけど... |
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写真トップにもある本堂は1553年に再建されたもので重要文化財に指定されています。内陣には本尊の薬師瑠璃光如来や千手千眼十一面観世音菩薩をはじめ、月光菩薩、日光菩薩、十二神将、多聞天王、不動明王など豪華な顔ぶれです。 |
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境内はビックリするくらいに狭くて往時の面影は全くありませんが、かつては七堂伽藍を有していたこともあったそうですよ。写真は樹齢500年ともされる椎の木です。なんだかインスタ映え〜!
後から知ったのですが、実は私の自転車を止めた拝観受付場所の、はるか後方に重要文化財の仁王門があったらしいです。しかも、かなり立派な1385年造立の木造金剛力士像が安置されているそうです。旅は計画的に.... |
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●若狭彦神社(わかさひこじんじゃ)
若狭彦神社は若狭彦神社(上社)と若狭姫神社(下社)に分かれていて、上社の若狭彦神社では日本神話の海幸彦・山幸彦に登場する彦火火出見尊(山幸彦)を若狭彦神として祀っています。また、平安時代の延喜式にも名神大社として記載されており、715年の鎮座された格式高い古社となっています。
<住所>
福井県小浜市竜前28-7 |
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<アクセス>
JR東小浜駅から徒歩約20分。他、東小浜駅にレンタサイクルがあります。明通寺あたりまでは緩やかな上り坂が続くので、周辺の寺社を参拝する場合には電動アシスト付きの自転車がオススメです。 |
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参道入り口です。たぶん... なんか道が奥まで続いていて意外と境内広いのかしら?と期待します。下調べしないからよくあるんですよね。行ってみたら案外広くて、10分程度見学するつもりが1時間以上費やしちゃったなんてことが。 |
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二階建てにはみえませんが、こちらは楼門だそうです。尚、楼門、神門、本殿はすべて江戸時代に建造されたものだそうです。 |
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一風変わった手水舎。遥か遠くから流れてくるけど湧水なのでしょうか。 |
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どど〜んと正面に神門。奥に本殿が隠れていますが通常参拝者は行けるのは神門までです。手前にある礎石は、元々この場所にあった拝殿の礎石だそうです。
ちなみに、御朱印とか安全祈願とかの用事は下社の若狭姫神社で全て行っています。 |
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参拝順序は手水舎から本殿⇒若宮社へと参拝せよと書いてありました。で、その若宮社。なんとも地味です。この若宮社は祭神である若狭彦神、つまりは彦火火出見尊(山幸彦)の子であるウガヤフキアエズを祀っています。 |
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夫婦円満、夫婦杉もあるよ。若狭彦神社は若狭姫神社と違って参拝者も少ないことから静寂に包まれているというか、写真からも分かるように、じめっとした雰囲気でした。単に湿度の問題なのかもしれませんが、確かにパワースポットの名に相応しい場所になってます。 |
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●若狭姫神社(わかさひめじんじゃ)
若狭彦神社の近くに鎮座し、養老5年(721年)に上社より分祀され創建された下社の若狭姫神社では、豊玉姫命(海幸彦を若狭姫神として祀っています。上社の若狭彦神社と合わせて、同じく若狭彦神社と総じて呼んでいます。
<住所>
福井県小浜市遠敷65-41 |
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JR東小浜駅から徒歩7〜8分程度です。若狭彦神社と違って参拝者の数が、こちらの方が圧倒的に多いです。 |
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これまた見事な楼門です。神門や本殿は若狭彦神社と同じくどれも江戸時代に建造されたものだそうです。 |
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楼門には左右合わせて計8人の随身がしっかりと門番していました。このことから、この建造物は楼門ではなく随身門と呼ぶのが正しいと思わます。散々調べた結果なのでたぶん.... ちなみに小浜市の観光案内には随神門、福井県神社庁では楼門と表記されていました。 |
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若狭彦神社と同じく若狭姫神社も、楼門(随神門・随身門)、神門、本殿は一直線に並んで配置されています。でもって同じく拝殿跡の礎石が残されています。安産や育児に御利益があると言われる若狭姫神社。当日も多くの女性の参拝者がいました。 |
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御神木の千年杉は、いつまでも見ていられるほどに迫力があります。
若狭姫神社(若狭一宮下社)には海幸山幸の神話で名高い、豊玉姫命がお祀りしてあります。若狭彦神社(若狭一宮上社)の祭神彦火火出見尊との間に、ウガヤフキアエズノミコトとたたえる御子神があります。太古の時代、わが国ではお産のために特別に産屋を建てましたが、豊玉姫命はその産屋の屋根の草(かや:この時は鵜の羽も使いました。鵜は昔から霊鳥と言われていますから、安産を祈るために用いたのであります)のまだ葺き終えないうちに、御子神をお生みになりました。このために御子神をウガヤフキアエズノミコトと尊称したのであります。それほどにお産がかるく安らかで、母子共に健全にいましたから、安産の神として篤く信仰されています。尚、境内社には、豊玉姫命の妹神、玉依姫命(タマヨリヒメ)が祀られており、御子神が生まれるとすぐ乳母になり、立派にご養育なさいましたので、育児の神として尊崇されています。
妊娠後五ヵ月になると戌(いぬ)の日を選び、帯の祝というて着帯の式を行います。この帯のことを『ゆわたおび』また『いわたおび』と言いますが、斎肌(ゆはた)の義とも結肌帯(ゆふはたおび)の略とも解されています。 |
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又、堅固を祝して岩田帯などと言います。ところが、若狭姫神社においては、斎海帯(ゆわたおび)の意と言い伝えています。即ち、安産の神と崇敬する海神(わたつかみ)豊玉姫命を斎(ゆわ)いまつりて安産を祈願し、母子の安泰を祝福した帯のことであります。海(わた)はまた海(うみ)とよみ、産(うみ)に通ずるので、いよいよこの信仰が盛んになったものと推察されます。 |
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乳神(ちちがみ)さま。この大銀杏は枝の下から豊満な乳房の如き乳根が垂れ下がっているので、古来、妊婦や母乳の少ない人々が祈願をこめると豊かな乳を授かると伝えて、豊玉姫大神(若狭姫大神)の安産の御霊験と共に広く婦人の信仰を集めているそうです。古語に母親のことを垂乳根(たらちね)というのは、このような姿に由来するとされます。 |
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他には男根陽石や女器陰石だの怪しい石があります。中央の石は子種石で子宝に恵まれ、女性に恋と安産を授けるそうです。その下にはお父さん、お母さんも可愛い娘や孫の幸せをと書いてあります。なんか...考えられる全ての客寄せフレーズが書かれていてズルい。 |
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比較的に作りの新しそうな能舞台もありました。 |
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