●国立歴史民族博物館
日本の歴史と文化について、生活史に重点をおいて時代別にわかりやすく説明展示されている国立歴史民族博物館。常設の展示室も第1〜第6展示室まであり、レプリカが多いものの見所満載です。

<住所>
千葉県佐倉市城内町117
<入館料>
420円。9:30〜17:00(季節変動あり)、年末年始、月曜休館。

<アクセス>
JR佐倉駅から徒歩約30分、京成佐倉駅からは徒歩約15分。バスでは国立博物館入口か国立歴史民俗博物館を下車です。位置的には成田空港にも近く、千葉駅からでもJRで約20分の場所となります。
複製品が多いのが残念ですが、時代別の人々の生活や文化についての説明はとても分かりやすく、内容は充実しています。日本の歴史を学ぶのには最適な施設だと思います。
博物館近くには佐倉城址公園、JR佐倉駅に向かって歩けば佐倉武家屋敷や旧堀田邸など城下町散策がオススメです。JR佐倉駅に観光案内所がありウォーキングマップがもらえます。京成佐倉駅は駅から右前に直進し交差点に観光案内所があります。写真は3棟ある武家屋敷のうちの旧河原家住宅。

●千葉市立郷土博物館(千葉城)
亥鼻公園内にある天守の形をした千葉市立郷土博物館。実際にはこの地に天守はなかったものの、千葉城の名でも知られ、千葉氏を中心とした資料が展示されています。

<住所>
千葉県千葉市中央区青葉町955-2
<アクセス>
京成千葉寺駅から徒歩約15分。千葉市立郷土博物館から歩いた場合、徒歩約15分です。千葉駅からバスを利用する場合は中央博物館を下車です。

<開館時間>
9:00〜16:30 入館料60円。月・祝日・年末年始休館。
展示室は1階から4階まであるのですが、さすが入館料60円だけあって見所も少なく、おまけに撮影禁止。でも何故かここへ来たのは2回目だったりします。展示内容は千葉県との関わりの深い千葉氏関連の展示が中心となっています。写真は5階の展望室。あんまり高さもないせいか眺望も今ひとつ・・・

●千葉県立中央博物館
千葉県の自然と歴史について学べる総合博物館。博物館のある広大な青葉の森公園には、房総の代表的な自然が再現された生態園もあってオススメです。

<住所>
千葉県千葉市中央区亥鼻1-6-1
<アクセス>
JR千葉駅から徒歩30分程度。JR本千葉駅、又は千葉都市モノレールの県庁前を下車した場合、徒歩約15分。バスではJR千葉駅から郷土博物館・千葉県文化会館を下車、徒歩約5分です。

<開館時間> 9:00〜17:00 入館料300円。月・祝日・年末年始休館
博物館は青葉の森公園という公園内にあるのですが、この公園がとてつもなく広くて、犬の散歩やジョギングしている人が多くいました。園内には房総の代表的な森林や草地を再現した生態園というのがあり、無料なのでここも時間があればどうぞ。他にも舟田池とか野鳥の観察場所もあるんですよ。
あんまり全国的にも、千葉県の観光的にも有名どころではないので、あまり期待していませんでしたが、とにかく見応えある博物館でした。ジャンルが違うのでしょうが、国立歴史民族博物館と比べてもレイアウトが素晴らしく思えました。
常設展示室は房総の地学展示室、房総の生物展示室、海洋展示室、生物の分類展示室、小動物展示室、房総の歴史展示室に分かれていて、房総の歴史展示室のみ撮影禁止となっています。他、小動物展示室はフラッシュ禁止です。
とにかくジオラマ系の展示が多いのもこの博物館の魅力でもあります。虫とか魚とか小動物とか剥製の展示数も多かったです。
都会に棲みつくカラスです。
こんな遊び心ある展示も多いんですよ。

●加曽利貝塚(かそりかいづか)
今から約5000年前にも遡る縄文時代。そこで人々は生活の中で貝を食べて暮らしていました。その食べかすとなった貝殻は時と共に大量に堆積されます。それが貝塚と呼ばれるものであり、加曽利貝塚は世界でも最大規模の貝塚として発見当時のままに保存されています。

<住所>
千葉県千葉市若葉区桜木8-33-1
<アクセス>
千葉駅からは千葉都市モノレールで桜木駅下車(約20分、390円)。そこから徒歩15分程度。桜木駅の改札を出ると加曽利貝塚までの簡易地図がありますが、補足しておきます。改札を出て左の階段から道路に出ます。階段を出た方向に真っ直ぐ進むとスーパーいなげやがあります。このスーパー手前、実際は2つ手前の道を右に曲がります。そこからしばらく歩いた場所にある十字路を左に曲がります。特に目印はなく、十字路付近は道が緑色に塗られています。さらに歩いて突き当りが加曽利貝塚公園です。
貝塚が保存されている加曽利貝塚公園は、とても大きな公園で縄文時代の復元集落などもあったりします。
他にも公園内には江戸時代の住居、旧大須賀住宅といったものまであります。
公園内に怪しい丘があります。これこそが貝塚の保存場所だったりします。奥へ進むとトップの写真のような貝塚が無料で見学できます。ちなみに正式名称が南貝塚貝層断面観覧施設。
きちんと保存されていて写真だけ見ると何処かの博物館内かと間違えそうですが、この通路を鬼ごっこしてる子供たちが何度も走り抜けていました(笑)
シオフキやハマグリなどの貝殻だけではなく、イノシシやシカの骨、魚の骨や焚き火の跡も埋まってたりします。縄文時代の人が食べた後に捨てた貝殻や魚の骨がそのまんま埋まって保存されたのを目にすると結構感動します。
少し離れた場所には、こんな感じの貝塚の保存場所もあったりします。名称は北貝塚貝層断面観覧施設だそうで、とってもカビ臭くて耐えられない臭さでした。
暗くてよくわかりませんが竪穴住居跡群観覧施設です。公園内に無料で見学できるこんなものが沢山点在しているのが不思議です。

●浦安市郷土博物館
かつては豊富な魚貝類の水揚げや海苔の養殖地として栄えていた浦安。そんな漁師町として長い歴史を持つ浦安の歴史や文化、漁業権を放棄した後の変わりゆく浦安などを紹介しています。

<住所>
千葉県浦安市猫実1-2-7
<開館時間>
9:30〜17:00 入館料無料。月・年末年始休館。

<アクセス>
JR京葉線の新浦安駅からミュニティバスで健康センター・郷土博物館を下車です。わたくし、駅から近いと思って歩いたら30分くらいかかりました・・・ ちなみに新浦安駅は東京ディズニーリゾートのある舞浜駅の1つ隣の駅で、千葉駅からはJR総武線からJR京葉線に乗り継いで約30分、東京駅からはJR京葉線で約20分となっています。ただ山手線の東京駅と京葉線の東京駅では距離がありえないくらい離れています・・・
館内に入る前に屋外展示「浦安のまち」が外から丸見えです。丸見えって言っても無料の施設だから関係ないですね。
順路的には屋外展示を見てから屋内展示へと進みます。時代劇のロケにでも使われそうなセットです。最初に言っておきますが、無料の施設だけあってエリア的には屋内も屋外も狭いですし、行かれる方は期待禁物です・・・
先程の上から見た絵(入館前の写真)と同じなんですが、無料の施設にしては良くできています。この仮想の海では、かつて海苔を採っていた舟、べか舟に乗ることができます。ただ10mくらい進んで戻ってくるだけですが、子供には喜ばれてます。
建物内も凝ったつくりになってます。写真だと分かりづらいんですが、こちらはタバコ屋さんです。
他にも天ぷら屋とか、魚屋、豆腐屋、船宿、寿司屋、風呂屋、漁師の家・・など建ってます。ただ、寿司屋とか風呂屋は屋内の再現がされていませんでした。
写真だけ見ると立派な博物館の館内に見えますが、かなり狭いエリアです。まぁ、それでも浦安の歴史資料がぎゅっと詰まっているので、それなりに見応え?はあります。
リアルな模型やジオラマ、ハゼとかボラなどもいる水槽があったり、屋外展示場とかも合わせれば無料とは思えない施設でした。

●千葉県立房総のむら
県内各地から出土した考古遺物や、武家・商家・農家などの野外展示の他、房総地方に古くから伝わる技術や生活様式などを五感を通して学ぶことができます。

<住所>
千葉県印旛郡栄町龍角寺1028
<開館時間>
9:00〜16:30 入館料300円。月・年末年始休館。
<アクセス>
公式サイトによると、JR成田線の安食駅からバスで風土記の丘北口を下車と記載がありますが、バスの本数が少なく注意です。徒歩だと約45分。隣駅の下総松崎駅だと徒歩約30分です(駅にバス・タクシーは無し)。安食駅から歩いてきた場合、風土記の丘資料館が入口となります。資料館と野外博物館は共通で300円です。駐車場あり。下総松崎駅からアクセスする場合は、大木戸という場所から入場します。
多くの方は大通りからも近く、駐車場も広い大木戸側からアクセスするようです。私の場合は安食駅で下りてからバスの本数が少ないことに愕然とし、仕方なく45分程度歩いて資料館側からアクセス・・・ 写真の道の両脇にはボコボコと小さな丘があるんですが、全部が5〜8世紀頃につくられた古墳だそうで、約113もあるそうです。このあたりは歴史と自然を学ぶ風土記の丘エリアという場所で無料で見学できます。人影は、たまに散歩している人以外見かけません・・・
有料エリア(ふるさとの技体験エリア)の入口となる風土記の丘資料館です。ここから先は一般的な順路(大木戸側から)とは逆に紹介していきます。でも資料館見てからの屋外見学も、モチベーション的にアリだと思いますよ。
300円ですが、この館内だけでも元が取れそうなほど立派な内容です。300円にしてはですけど。
再び外に出ますが、ここからは有料エリアです。写真は古墳時代の竪穴式住居です。古墳時代にもなると生意気にも『かまど』が出現してくるそうです。なるほど勉強になります。奥のほうには弥生時代あたりの竪穴式住居があります。もちろんですが、どちらも復元されたものです。
少しばかりあるいて武家屋敷がありました。佐倉藩の中級武士の家を再現したものとのこと。外も中も、あまりにも普通の家でした・・・
房総のむらのメインではないでしょうか、こちらは商家の町並みです。めし屋に川魚の店、瀬戸物の店に呉服、酒、川魚、薬など16棟もの立派な土蔵造りの建物が並んでいます。
ただ、ふるさとの技体験エリアというだけあって、紙の店では紙人形つくったり、瀬戸物の店では絵付けしてみたりと、店の中がリアルに再現されているわけでもなく、見所的なものは外観のみです。
とにかく見所が少ない割には敷地が無駄に広いんです。
こちらは綱つりと言って、災いを防ぐ古くからある上総の行事なんだそうです。人の形の藁人形は、通おせんぼの意味があるそうで、タコの人形は沢山の足で怖がらせるって書いてありました。なにせ敷地が広いんで、他にも庚申塔とか、かしま人形とかいう怖い藁人形など、カメラ持って歩き回るのには楽しそうなスポットが多く点在しています。
こちらは上総の農家だそうで、上総国の代表的な名主クラスの農家を再現したものらしいです。
炭焼き小屋って矢印があったんで行ったらこんなんだった・・・
農村歌舞伎舞台って矢印があったんで行ったら、子供が舞台で太鼓叩いているだけのとこだった・・・
水車小屋ってパンフレットにあったので、坂をしばらく歩いて下ったら、普通な感じの水車があった・・・ でも小屋の中で歯車とか、しばし感心して見入ってしまいましたけど。
しばし歩いて安岐の農家です。基本的にこれらの建物はどれも再現されたものばかりとなっています。
下総の農家です。これも下総国の家を再現してみたものです。
中も入れたりします。上がらなかったけど、たぶん靴脱いで上がることも出来ると思います。たぶんですよ。
で、来た道を10分くらい戻って、大木戸側から退場しました。愚痴ばっか言ってしまいましたけど、300円にしては大満足の施設でした。写真は明治時代にあった千葉県議会議事堂を当時の写真などに基づいて再現した管理棟。中は入れなかったです。
帰りは歩いて下総松崎駅へ向います。写真は途中にある無料エリアの、みそ岩屋古墳です。中は単に石に囲まれた狭い空間があるだけでした。とにかく房総のむらは沢山の古墳に囲まれた印象があるのですが、これらの古墳は龍角寺古墳群と呼ばれ、近くにある龍角寺という寺院の創建と古墳のつくられた時代が同じであるとされることからそう呼ばれているらしいです。時間がなくて龍角寺には行けませんでしたけど。あ、他にも重要文化財の旧平野屋住宅と、同じく重文の旧御子神家住宅も疲れたので見学しませんでした。だって、とにかく房総のむらが思ったよりも広過ぎるんですもの。
少し先にある巨大な古墳、岩屋古墳です。古墳時代終末期の方墳としては、全国第1位の規模を誇るそうです。ウィキペディアには第2位の墳丘規模って書いてありましたけど・・・ ここから夜だったら真っ暗であろう心細い道を約30分かけて駅まで歩いて行くのでした。

●我孫子市鳥の博物館
我孫子市にある鳥のみを扱った珍しい博物館。手賀沼の自然やそこに棲む鳥たちの紹介の他、鳥の起源や進化についての資料展示など鳥マニア必見の博物館です。常設展示される鳥の実物剥製の数には驚きます。

<住所>
千葉県我孫子市高野山234-3
<開館時間>
9:30〜16:30 入館料300円。月曜・年末年始休館。

<アクセス>
JR常磐線、千代田線の我孫子駅を下車し市役所経由のバスで市役所前を下車、徒歩で約5分。本数は少ないですが、土日祝に博物館前に停車する系統の便があります。駅から徒歩だと約25分、手賀沼の眺めを楽しみながらだと約35分です。
館内はどこか役所のような古臭い感じです。まずは2階から見学です。写真は2階の手賀沼の鳥たちを紹介した常設展示です。
最初、展示フロアが2階だけだと思いガッカリしましたが、どうやら3階にもあるらしいと、向かえば驚きの剥製標本の数!圧巻です。期待して行けばガッカリでなのでしょうが、私は何も期待していなかったので驚きました。
全く鳥の知識はありませんけど楽しいです。羽の構造とかも勉強になりました。
帰りに向かいにある手賀沼親水広場にある水の館の展望台へ上りました。初めあまりにも建物が立派なので、ここが博物館と勘違いしました。全国でも屈指の水質の悪い手賀沼、さらには放射性物質の問題などありますが、見た感じはとても美しい沼に見えます。


千葉県の観光